研究科長あいさつ

鹿児島大学大学院連合農学研究科は佐賀大学、琉球大学と鹿児島大学が連合した農水産学系の博士課程の大学院であり、その教育研究活動は約180名におよぶ教員層の厚さと多様性により優位性と独創性のあることが特徴です。本研究科では、農学と水産学の自然科学から社会科学に渡る幅広い事象を対象として、温帯から亜熱帯の農水産資源の生産と利活用を中心に、生産環境の保全、生命現象の解明、食品や医薬品の創成、新しい食料流通システムの確立、農山村地域社会の活性化などの教育と研究を行っています。このような教育研究活動を通して、専門的能力と学際的知識、国際的視野、そして正しい研究倫理観を兼ね備えた博士人材を育成することを目的としています。また、外国人留学生を積極的に受け入れ、アジアにおける農水産学の教育研究拠点として、さらには地域で研究開発に従事する社会人の先進リカレント教育の場としての役割も担っています。
鹿児島大学大学院連合農学研究科は、1988年(昭和63年)に設立され、今年で37年目になります。これまでに博士(農学、水産学、学術)の学位を取得した修了生は1,000名を超え、国内外の大学や試験研究機関、行政、企業等において、教育者や研究者、技術者、指導者、経営者として活躍しています。今後も構成大学間の切磋琢磨により素晴らしい教育研究の仕組みを築き上げ、激動するデジタル化とグローバル化社会のニーズに応えられるよう進歩したいと考えております。関係各位におかれましては、本研究科の存在意義をご理解いただき、引き続きご支援のほど宜しくお願い申し上げます。
私たち教職員一同は、博士(農学、水産学、学術)の学位の取得を目指す有志を大歓迎します。本研究科での教育研究活動を通して、地球規模のSDGsの目標達成や、我が国の未来社会“Society 5.0”の実現をもたらすイノベーションの創出に貢献しましょう。

 

                          鹿児島大学大学院連合農学研究科長   北原 兼文